事例紹介

新型コロナ病棟への支援

2020/12/ 中ごろ。

日々、お客様のお役立ちを目指している我社ですが、コロナ禍において我社ができる事ってなにかないのか・・と自問自答していた矢先にオファーが。

①スグに持ってきて

②約20室ある病棟をカバーできるWifiを構築

③フルHDで、できればPTZ(パン・チルト・ズーム)できるカメラを付けたい

④3台は天井固定。そのほかは移動して使いたい。だからWIFIに対応したカメラで。カメラやITの知識なくても簡単に移動できるように

⑤設置現場は既にレッドゾーンなので入れない。今までのような配線工事・設置工事はできないからちゃんと考えてきて

⑥スグに持ってきて

 

 

えっと・・・・・(;^_^A

天井固定するのに工事ができないって・・・・?

 

まずは商品の選定・・・在庫の確認・・・・意外に無いのがフルHDでPTZできてWIFI対応で、かつ、キチンとしたメーカー。

外国産カメラをバカにしているわけではなく、日本国内での電波法に合致していないケースもある様子で、この度はニーズに合う製品は国内メーカーの物となった。

(カメラは日進月歩。フルHDでPTZ&Wi-Fi対応ってスグ見つかると思っていましたが、中々なくて。あってもオモチャみたいな・・・)

見積提出は依頼の翌日。緊急度はこちらにも伝わってきていましたから!

なんとしても看護師さんの負担を減らしたい。病院側ご担当者さまの熱い想いがヒシヒシと・・・・・・。

ご担当者さま「スグに持ってきて」(火曜日)

弊社「本日発注で木曜日入庫予定。セットアップしてお持ちできるのが金曜日です」

ご担当者さま「木曜日に別フロアを下見してケーブル長みる?」

弊社「ぜひ!(防護服もらって配線工事をするつもり)」

 

防護服を着て配線工事をするのかな・・・と思いつつ別フロアで現場下見をし、再度確認。「最悪入れますよね?」・・・「いや、絶対に入れない」との事。

つまり、配線工事が必要な商品であれば、看護師さんにお願いしなければならない。しかも、3台の固定カメラは天井付近に取り付けたいと・・・・・

アンカー工事や、点検口から配線工事をしてもらうわけにはいかない現実。

おっと・・・Wifiの制約も新たに追加・・5GHzは使うなっと・・・え。チャンネルは5GHzの方が多いんですけど。。。

・・・・・機器は既にメーカーから出庫済みなので、この機器を調整して・・・お・・・・(-_-;)

 

弊社「見た目は気にしない?」

ご担当者さま「見た目よりもスピードとカメラ映像の鮮明さと、工事の速さ!」

 

下見の翌日の金曜日。朝イチで入庫した機器のセットアップ。(この時、心臓部といっていいPoE-HUB。つまり電源部は未入庫)

通常は工事中にセットアップしていきますが、機器の取付後にその機器の所まで行けないということは、事前に動作の確認までしておかないと・・・

写真撮影は焦って撮影しきれませんでした。

突っ張り棒にカメラを取付て天吊り(看護師さんでも突っ張り棒の経験はあるだろうと期待)とし、まず各所に固定をお願い。

もちろんそのままだと強度に不安があるので、補強をしつつ。グリーンゾーンで実演も行って。(一部天井の仕組みを理解してもらうために中を見てもらうと・・)

 

Wifi-APはマグネットで病室前の壁面に設置

LANケーブルの端末処理をした先を1本づつ、取り付けたカメラやAPまで引っ張ってもらい、

配線は両面テープ付きモールを所々設置し、サドルの様にケーブルを固定。

 

レッドゾーンとグリーンゾーンとの境目から、我々が残りのケーブル長を確認しながら、端末処理。

コツがわかったのでしょうね、段々と我々の作業が押され気味に(笑)

古いAPを撤去。併用APとの間隔を開けて設置のお願い(別フロアで調査済み)

(古いAPはグリーンゾーンに出されることなく、しばらくレッド側で放置との事。もちろん不要ケーブルも。徹底してますね・・・・)

PoE-HUBから給電する機器を選定したため、カメラ・APなどでは電源の供給不要で取付簡単。

移動用カメラは、100vコンセントに差すだけでスグに使える様にしました。

ナースステーションで、各カメラでレッドゾーンの病室を確認。

もちろんバイタルデータも常時監視されています。

画面の鮮明さと、ズーム率の良さにビックリされていました。

我々はナースコール設置の仕事をしているため、ナースコールでも?と、ふと思ったのですが、それを見越してか

「ナースコールを押せない患者さんや、話すことが難しい患者さんがいるからカメラは助かるのよ・・・・」

「それに、患者さんの様態が急に変化するから、カメラが簡単に病室を移動できるのもとても助かるわ」と教えて頂きました。

と、即座に6台の追加注文が入り、また翌週に短納期のご要望にお応えできました。

患者さんの様子やバイタル機器の画面をカメラで写すのですが

部屋番号が画面上に出ない(廊下に部屋番号は記載。)し、室内用カメラは移動可能なため、カメラシステム側では都度対処できない事が分かった途端に

カメラの画角内にガムテープとマジックで部屋番号を書く!という看護師長さんの即座の判断。そして手間いらず。流石です。

カメラ全台の動作確認が終わったごろ、PoE-HUB入庫の連絡が。

別動隊に持ってきてもらって、本設置。

(それまでは弊社事務所内のPoE-HUBを仮設の為、事務所からもぎ取ってきていました。この間、我社の防犯カメラが停止していたことはナイショ)

 

すでに広島ではクラスターが発生し、日々100人近い感染者が報告されていました。

医療現場はとても大変な様子なのに、現場看護師さん達は、我々設置業者にも感染しないように配慮いただきました。

一生懸命看護されている姿を見て、使命感の強さに思わず涙が・・・・

カメラの最終確認操作中に、防護服の看護師さんと廊下に沢山の医療機器?台車?が並び騒然とした現場が映し出された時には、もぉ・・絶句・・・・。

ニュースだけの世界じゃないぞ・・・・

 

我々の仕事が少しでもお役に立てる事があるのだと再認識すると同時に、

臨機応変なソリューション提案ができたことが良かったと感じました。

我々、電気通信工事業者は、配線を見えなく隠し、綺麗に見せ、絶対に落ちない怪我しないように配慮しなければなりません。

我々が入れない場所で、専門業者で無くてもできる様にする事・・・・大事ですよね。

大変勉強になりました。

 

 

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