防犯設計
まずは、犯罪者とはなにか・・・を考える。
ルーティン・アクティヴィティ理論から
犯罪は日常的な活動で、「犯罪企画者」「適当な犯罪目標物」「有能な監視者の不在」の3つがそろったところで起きるとされている。
そこで、防犯環境デザイン・・・を考える。
防犯環境設計の基本原則
この防犯設計理論は、戸建、共同住宅、事務所、店舗、工場、病院等、あらゆる対象物を犯罪からいかに守るかを、下記の4つの基本原則で構築される。
1.対象物の強化
出入口や窓、扉などを強化して建物への侵入を防ぐ。
2.監視性の確保
街路や窓からの見通しの確保、照明(照度)の改善などにより、住民の目が自然に届くようにする。
3.接近の制御
犯罪企画者が容易に敷地及び建物に接近することを防ぐ。(フェンスやオートロック、猛犬注意等の標識)
犯罪企画者の犯行を物理的・心理的に断念させることが出来る。
4.領域性の確保
部外者が侵入したり、滞留しにくい雰囲気をつくる事(落書きを無くす。割れ窓を無くす。綺麗な花を植える等、手入れが行き届いている
雰囲気をつくる)コミュニティ形成の促進。
これらをベースに
犯罪企画者(ゴト師)の嫌うモノ
1.人の目
プロファイリング具体的対策:
多くの犯罪企画者は犯行の為下見をする。その地域ですぐに見知らぬ人に気が付くかどうか。隠れる場所、人の目につきにくい侵入場所はどこか?それらを調査し犯行に及んだり、あきらめたりする。
地域コミュニティを強める。死角を減らす。見通しを良くする。花壇に沢山花を植える。防犯カメラで補完する。
2.音
プロファイリング具体的対策:
大きな音がでる事を嫌う。侵入した時にブザーやサイレンが鳴ると逃走する。
玉砂利(防犯砂利)を敷く(高齢の方には足元が悪くなるのでお勧めしない)。下見時に声掛けをする。センサー、ブザー等の設置。
3.光
プロファイリング具体的対策:
照明が明るいと、全身を人の目にさらしているような気になり、諦めたり逃走したりする。
照度の確保。センサーライトの設置等。
4.時間
プロファイリング具体的対策:
手早く済ませたいのに、時間がかかるなら諦める。
侵入しにくいようにする。ツーロック(鍵を2つつける)。
事務所、住居、集合住宅は上記を基本に防犯設計を行い、さらに警戒線(境界線)や、特に守りたいものの部屋(金庫室等)に対し、警戒度を高め、入室権限を持たせることで、銀行や宝石店等の防犯設計を行う。