広島県廿日市市某所大型映像音響設備工事
広島県廿日市市某所にログハウス調の研修所を建築するとのお問い合わせを頂きました。
お問い合わせ内容としては、映像工事、スクリーン、プロジェクターのお見積が可能かどうか。
実際にお打合せに伺うと、スクリーンやプロジェクターに加えて、吊マイクのご要望や、館内放送(映像・音声ともに)等のご要望もございました。
映像機器や音響機器の選定や設計・打合せしながら、進んでいく現場に配線ルートの指示を出しながらの数か月。
スクリーン設置場所は、スクリーンボックスがあると見栄えが良いです。
その強度は、スクリーンの重さが○kgなので・・・とか、
プロジェクターの輝度は、スクリーンのインチ数と、部屋の照度計算から考えると、最低でも○lmは必要ですね・・とか、
スクリーンのインチ数は、客席との距離を考えると・・・メインスピーカーは・・・・跳ね返りスピーカーは・・・・カメラの位置とそのズーム率は・・・、
マイクの本数は・・・等、アボアエンジニアリングのノウハウと、お客様のご要望(メーカー等)、予算とのすり合わせが一番の醍醐味です。
この打ち合わせで一番良かったと思われるのが、早々に建築意匠へのお願いができたこと。
フラッターエコーを減らす事や、音場の異常な集中をなくす工夫等の打合せに快く協力いただいたのは良い音場の条件と言えます。
この度の映像工事、音響設備は日々急ピッチで変更(進化)していきながら、この度2016年10月竣工致しました。
木造建築は強い!梁の強度を考えたら、我々の機器なんて軽いもんだ!という事は頭ではわかっていても、
昨今はコンクリートに対し、あと施工アンカー設置での機器取付がメインとなっており、プロジェクターや、スクリーン、
大型スピーカー等の重量物をどうやって固定するのか・・・頭を悩ませました。
実際に現場に入ると、丸太の大きな梁があり、美しい丸太に器具を取り付けてもいいの?とか、
より見栄え良く、ログハウスに対し映像機器・音響設備が浮かないよう工夫しながらの施工でした。
天井裏の様子。映像機器である大型プロジェクターを吊る準備をしています。
写真ではわかりにくいですが、床から6~8mくらいの場所です。
スクリーンの大きさから投射距離、ホール客席や意匠、他の設備(照明・スポットライト)との取りあいを考慮するとともに、
天井裏(写真)の強度等を加味して取り付け位置を設定。万が一の落下防止ワイヤーの設置行っております。
完成後の写真
プロジェクターと、調整室(映像音響設備の制御室)。演台用のモニターも設置しています。
撮影用のカメラも設置しています。
将来的には記録や館内への放送、あるいは遠隔地とTV会議システムの技術をつかい、全世界と交流することも可能です。
150インチスクリーン。当初の設計ではリモコン制御でしたが、プロジェクター設置時に配線ルートを見つけ急いで敷設。
ボタン操作できるように改良できました。
メインスピーカー(右側)。30kg。ワイヤーで吊っています。
調整室(映像設備、音響設備の制御ルーム)の一部。
撮影用のフルハイビジョンカメラコントローラー、ビデオスイッチャー、デジタルミキサー。(メーカーが全て異なります)
一見、ボタンが沢山あって大変そう・・・と思われることでしょう。実際のオペレーションでは、操作するボタンは多くても10個以下です。
(例)
①主電源を入れる(これだけでワイヤレスマイクは使用可能になります)。デジタルミキサーは自動でシャコっとフェーダーが上がります。
②デジタルミキサーで、使用する有線マイクのフェーダーを上げる(有線マイクの音が出るようになります)
③スクリーン(ボタンorリモコン)を降ろす(電動スクリーンが降りる)
④プロジェクターの電源を入れる(リモコン)
⑤使用する映像機器のボタンを押す(ビデオスイッチャー)
⑥カメラを使用する場合は、2台の内、どちらかを選択する
⑦カメラの画角を調整する(レバー、ズーム。フォーカスは自動)
我々アボアエンジニアリング社員が操作すれば、より複雑なことも可能ですが、使用するユーザーは素人さん。
操作は簡略化できるように、簡易取説を作成。慌てて操作し、わけがわからなくなった時の為の、環境復旧ボタン等、
専門的な知識が無くても運用可能な工夫をすることで、
お客様の伝えたい想い、知識、知恵を、より演出する映像設備・音響設備のご提供ができました。
調整室からみたホール